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ものづくり企業の新たな形での産学連携や企業間連携

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芸術系の専門学校や大学と製造業などものづくりを行っているメーカーが連携する動きが広がっている。 常識にとらわれない芸術系学生の斬新な発想は、商品デザインにしのぎを削るメーカーには大きな魅力だ。

機能のみならず、洗練されたデザインを求める消費者が増える中、理工系中心という産学連携のイメージは変わりつつある。今月19日、インテリアデザインの専門学校 「ICSカレッジオブアーツ」(東京・目黒)で、同校の学生と三洋電機のデザイン部門担当者らがテーブルを囲み、 「いい目覚めを演出するコーヒーメーカーがほしい」。 「もらって楽しいドライヤーってどんなのだろう…」と、 思いつくままに家電製品のアイデアを模造紙に書き留めた。平成15年から毎年行っている産学協同プロジェクトの一コマだ。

インテリア家電分野の開拓に力を入れる三洋電機が持ちかけて実現。商品化にこそいたっていないが、 寂しさを癒すというコンセプトで等身大のぬいぐるみ人形がついた掃除機や、 赤外線パネルヒーターを蛇腹状に配したこたつなど、意外性のある製品企画を生んだ。 入賞作品には最大20万円の賞金が授与され、製品の原寸大モデルを作る権利も与えられる。

「安全性やコストの問題など商品化にはさまざまなハードルがある。デザイナーを志す学生にとって 開発プロセスを学ぶ意義は大きい」と、ICS渉外部の松崎照明さん。従来は希望した学生のみの参加だったが、 今年から全学生約250人に対象を広げ、連携を本格化させている。

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三洋電機生活家電本部の堅田裕幸専任部長は「常識にとらわれない斬新な発想は大きな魅力。 学生さんのアイデアをベースにすれば、市場にない楽しい家電製品が生まれる可能性がある」と期待を寄せる。

また、ものづくり企業同士での新たな連携も始まっている。大田区で板金加工業を営んでいる有限会社東新製作所
(http://www.toshin-ss.co.jp/tigris/index.html)
は、40年近く培った板金加工技術を最大限活かして、 異業種であるデザイン雑貨業界に進出したところ思いもよらない反響を呼ぶことに成功した。 工業技術を用いた丁寧な仕事、受注生産、小回りの利く対応といった町工場が本来持つ強みに、 異業種とはいえ大きなニーズがあったからだ。雑貨業界のみならず、ディスプレイ・サイン業界やインテリア業界など、 様々な業界との取引が今回の取組みをきっかけに始まったという。

この経験を活かして、同社は同業者を3社募って、4社合同でエクステリア業界に挑戦する。 来る10月11日(木)〜10月13日(土)に開催される「国際ガーデン&エクステリアEXPO(GARDEX)」に4社で共同出展するのだ。 もともとエクステリア業界向けの製品を持っているわけではない4社だが、今回の共同出展を機に製品開発を行い出展する。 一見無謀にも思えるチャレンジだが、東新製作所の成功体験やもともと持っていたものづくり企業ならではのアイデアを活かすことで、 製品開発も順調に進んでいる、とのことで、結果が非常に楽しみだ。 共同出展の詳細はコチラから。 今後もこれらの例のように様々な連携を各業界、各地方で見ることが出来そうだ。

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